自分も相手も大切に…
幼児クラスになると友だちとの遊びや協力して行う活動も増え、
友達同士の関わりも深いものになっていきます。
その分、ケンカなどぶつかり合うことも増えたり、人間関係が複雑にもなっていく時期です。
そんなひまわり組・そら組・たいよう組(3~5歳児クラス)のみんなと一緒に
「どうしたら自分も相手も大切にできるのか?」を考えてみました。
はじめに「自分のこと大切だと思う人はいる?」と聞くと少しとまどいながらもパラパラと手が上がり、
「じゃあお友だちのこと大切だと思う人は?」の質問にはたくさんの手が上がり
「はーい!」の声、
「お父さんやお母さん、先生とかまわりの大人のことも大切な人は?」
の質問にはほとんどの子ども達の手が上がりました。
それでは、その大切な自分とまわりの人を大事にするためにはどうしたらいいのか?
まずは体についてお話することに。
体はどこも大切だけど、特に大切なところってどこなんだろう?
子ども達は人体イラストのパーツを選び、思い思いの考えを教えてくれましたが、
絵本を読んでみんなで一緒に考えてみることにしました。
「だいじ だいじ どーこだ?」(著:遠見才希子)を最初は笑って見ていた子ども達ですが、
ページをめくるごとに真剣な表情になり、一生懸命に聞いてくれているのが伝わってきました。
絵本の中ではプライベートパーツ(口・胸・性器・お尻といった、他人が勝手に見たり触ったりしてはいけないところ)のこと、
もし不審者にプライベートパーツを「見せて・写真を撮らせて」など言われたらどうやって身を守ればいいかなど知ることができました。
より理解を深めるため、再度絵本の内容について質問。
絵本では相手が不審者だったけど、
もし知ってる大人や友達にプライベートパーツを「見せて・写真撮らせて」
「お母さん、お父さんがいいよって言ってるから」なんて言われたらどうする?という問いに、
しっかりと「嫌だ!」と言っていいこと、その場から逃げたり、
大人に相談したりすることが大切だと理解できている様子でした。
また、もしこれらができなかったとしても自分を責めなくてもよいこと、
だけど気持ちが少し落ち着いたらやっぱり誰かに話してくれたら力になれるよ
ということも伝えました。
プライベートパーツのことを理解できたところで、
今度はプライベートパーツ以外だったら勝手に触ってもいい?との問いには
口々に「だめー!」と声が上がり、
じゃあお友だちや周りの人とどんな風に関わって行けば良いか、
良いこと悪いことってなんだろう?ということを一緒に考えてみました。
色んなカードを前に、それぞれにこれは良い関わり、悪い関わりだと思うということを発表。
みんなよく考えて発表し、お互いの意見に拍手を送りました。
最後に、みんなが「これは良いこと」とした関わりでも、もし相手が「嫌だ」と言ったらどうする?
この質問に、これまでよく話を聞いてくれていたみんなは
「すぐやめる」「やっちゃダメ」など答えてくれ、
相手の気持ちを考えること、相手の同意を得ることを学び感じとってくれた様子でした。
ふざけてしてはいけないこと、相手も自分も大切にすること、きっとまだまだ難しいけれど、
これからひとつひとつ考えていくきっかけになればと思います。