すくすく育つ ~食育③ 『家族そろっての食事』~
現在、日本では9つの「こ」食があると言われています。
① 孤食 子ども一人でとる孤独な食事
⇒社会性が育ちにくくなります。
② 固食 好きなものだけ食べる(食べるものが固定されている)
⇒栄養のバランスに偏りが生じます。
また、自分で選んだものに固定されることで自己中心的な性格を形成することに
つながります。
③ 個食 家族それぞれ、バラバラなものを食べる
⇒食事を通した連帯感や協調性が育ちにくくなります。
④ 子食 子どもだけで食べる
⇒好き嫌いを自由に判断できることから偏食になりやすくなります。
⑤ 小食 食欲がなく、少しの量しか食べない
⇒活動のエネルギーが足りず、無気力になりがち。
⑥ 戸食 外食ばかりの食事
⇒脂肪と塩分の摂取過剰、野菜と乳製品不足の近道になりがちです。
命を”いただく”感謝の心が芽生えづらい傾向になります。
⑦ 粉食 パンや麺類など、粉物が中心である
⇒粉ものには柔らかいものが多く噛む力が弱くなってしまいます。
噛む回数が少ないことから食べ過ぎにつながりやすくなります。
⑧ 濃食 味の濃い物ばかり食べる
⇒素材の繊細な味や香り等を感じる感覚が育ちにくいので味覚に影響が
⑨ 虚食 朝、食欲がない、何も食べない。
⇒朝食を食べる習慣がないと、食事のリズムが体内で作れず他の食事に大量摂取。
あなたの家庭ではいくつ当てはまりますか?
人間は「共食」をする動物です。
家族で食卓を囲むことは、食事の楽しさを実感することができるとともに、
協調性や社会性を育て、しつけの場として、箸の持ち方、食事のマナー、
「いただきます」「ごちそうさま」などのあいさつ、
栄養のバランスを考えて食べる習慣や食べ物を大切にする気持ちを学んだり、
季節の野菜や郷土料理を知るといった食の文化を学んだりすることから、
生活習慣病や偏食防止にもつながります。
当園でも、あいさつ、マナーはもちろん、毎月季節の野菜を使った料理、各地の郷土料理
などを献立に入れ実践しています。
家族で食卓を囲む、お父さんお母さんの働いている時間を考えると、
毎回一緒に食事を摂るのは難しいと思いますが、
せめて朝食だけは家族そろって食事がとれるようになってほしいですね。